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　世の中はミサイル騒動だが、周りを見ても誰も気にしていないように見える。本当に問題なのかと問われると、さて、と首を捻る。実感がない。確かに落ちてきたら嫌でも実感することで、そうならないようにして欲しいとは思う。そういう思いがあることを察知して政治家などは騒ぐのだろう。それと騒ぎによって稼げる者も騒ぐ。

　新聞やラジオ、テレビ、ネットが無ければ知り得ない話だ。人間の感覚は見通し以上の距離の出来事を知ることは出来ないのだから。原初は見渡せる範囲の中だけが世界だったのだろう。それが次々と広がっていった。今では衛星軌道からの写真なんてものが新聞やネットで溢れている。技術で感覚を拡張したとも言える。

　しかし技術が発展したため返って正しいかどうかが検証しづらくなった。知覚した物が何であるかの判断が確実ではない。まだ拡張が不十分なのだろう。誰でも好きなときに好きなところを見られるようになっているならば、見えたものに対して、ああでもないこうでもないと言いあうことは無いだろう。

　ただ、見えている物と正しい解釈は異なるということもあるし、それよりも、そんなことが出来たら、違う問題が噴出しまくるだろうなぁ。