雑KiN3-改

ここは自分にとっての過去ログです。すなわち、他人にとっては単なるゴミ。

 北方水滸伝を「替天行道」まで、全部を漸く読み終えた。内容については色々なところで書かれているから加えて述べることもないだろう。話題にしたいのは文章。じっくりと読まなければならない文章だった。流れるように読んでゆくということは出来ない。ライトノベルとの違いは何だろう。ラノベなら一日に何冊でも片付けられる。テンポ良く読ませようとするから会話文の比重が大きい。それも意味がないというか、記号化しているというか、定型文のような感じになるから、全部を読まなくても大凡は見当がついてしまうので読む早さは更に早くなる。記述が冗長という面もあるな。無駄に修飾しているが、本来もっとそぎ落としても意味は通じる文章だったりする。また活字が大きめというのもあるかもしれない。その分、内容が少ない。いずれにせよ、長年、文章を書いてきた方の書く物と、ちょっと書いてみたら出版されてしまって、その後はずるずる、という文章では練度が違うのは否めない。だが、そんなもっともらしいことで割り切れるようなものでも無いのだな。一文ずつを見ると、そんなに凄い訳ではない。案外自分でもこれくらいはと思わぬでもない。でも、全体としてでは。まるで太刀打ちの出来ぬもの。比べようというのもおこがましい。