雑KiN3-改

ここは自分にとっての過去ログです。すなわち、他人にとっては単なるゴミ。

 先日、「火天の城」の話を書いた。今、映画が上映されているが余り評判が宜しくないようだ。映画自体はキャスティングや筋の改変で興味が無かったので見ていないのだが、映画の評判で本自体も貶す意見があったのは興味深かった。曰く城を建てるだけの地味な話を無理矢理CGなどをつけてみたりロマンスな筋を付け加えたり、など。本は地味か。確かに地味と言えば地味だ。でも、ものを造る人間からするといちいち頷きながら読める面白い話だったと思う。沢山の人を使って物を造る。それは人を使うということだけでは駄目で、自身が細かいところまで把握できる者でなければならない。それをきっちりと描き出した優れた話だと思っている。


 どちらかというと娯楽映画にしてウケを狙うより、「プロジェクトX」的なものに仕上げた方が、売上はともかく、その筋の人には大いに受けただろうな。その手の学会に協賛して貰ったりとかも考えられただろう。いや、そんなことを言っても仕方が無い。単なる縁台将棋の観戦者状態なのだから。


 話変わって。朝から4kmほど歩いて不動産屋に行った。家賃の支払いだ。4kmで5千歩ちょっと。ふぅむ、毎日12500歩を歩くと言うのは10km前後は歩かなければならないのだな。新宿からだと吉祥寺あたりか。考えようによっては歩く気が無くなる距離だが細切れにすると歩いているのだな。ちなみに今日は15km弱しか歩いていなかった。


 いや、そういう話ではなくて。不動産屋では「上」の話が出たのだった。某宇宙を駆ける物体関係の話で。まぁ考えようによっては飛脚のようなもんだからな。ロジスティックと言うか。駆けているというのはあながち間違いではない。


 そのあとは床屋と本屋など。本は「十二国記」の新しい短編が載っていた雑誌があったので立ち読み。前と同じ雑誌。今度の話も”ううむ”である。流石に筋はまだ書けないからな。昔の話と違い、今の話は子供向きと言うかラノベ的と言うべきか、そういうものからははっきりと離れたものを書いている。たまたま背景として「十二国記」の世界があるというだけだ。登場人物の悩みや諦念が深く彫琢された文章で描き出されている。勧善懲悪とか予定調和な話を求める向きには向かないが、これはこれで次の話を読んでみたいと思う。これらの短編が溜まって単行本になったら購入してゆっくりと読み返してみたいものだ。


 その他に買い物は久しぶりにBトレに手を出したのとシェリングのCDを入手したくらい。Bトレは西武の101系の赤電仕様のものとE851。Bトレはこの頃仕様を変えて新たに出し始めている。と言っても箱のデザインが変わった程度ではないかと思うんだが。シェリングバルトークのヴァイオリン協奏曲第二番。SACDでは、今日は買ったわけではないが、エソテリックから出ると予告されていたカラヤンの新ウィーン物とクライバーブラームス交響曲第四番が出ていたのを発見。四番はオリジナルスで出たときに買って聴いて音が貧弱で耐えられないと思ったものなのだが、世の中の評判は高い。何かこちらの聴取能力に欠陥でもあるのではないかと思っていた。ちょうど試聴が出来るようになっていたので聴いてみた。明らかに音が違った。前は悲鳴のようにしか聞こえなかったヴァイオリンの音がちゃんと聞こえる。うむ、これは。買いたい。そしてじっくりと聴き比べてみたい。でもそれはまだ先の話。