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　定時退場日だからいつもより早く出社してと思っていたのだが、あれこれやっているといつもよりも遅くなる。しかし定時で帰ると勤務時間がマイナスになるので規定時間になるまで雑用を探してこなしていた。裁量労働制と言っても実際は在場時間で計られているのだから仕方がない。

　今年になって積読にしっぱなしだった本をこなしはじめている。部屋の片付けの一環でもあるのだが、例えば平谷美樹の「風の王国」。これは８世紀ごろのまだ東北北部まで京都の朝廷の勢力がおよび切っていなかった頃に今の青森付近に安藤氏（安東はもっと後の時代らしい）が東日流（つがる）国をたてていて、十三湊（その昔の読み方は「とさみなと」、今の読み方だと「じゅうさんみなと」）を湊として渤海と交渉があったと言う設定だ。名称とか設定とか、歴史や騒動を知っている人にはにやりとできるんじゃないかな。著者名と東日流という文字列で購入しておいたのだが悪くない。そうして読んでゆくと、中には保存しておこうと思うものも出てくるわけで。読み終わったものは叩き売ってしまおうと思っていたのだが。どうしたものかなと思案中。