雑KiN3-改

ここは自分にとっての過去ログです。すなわち、他人にとっては単なるゴミ。

 今月になって初めて出先に出勤。昨日までは所謂出張が続いていた。一日、仕事としては、やることもなく過ごす。その分、クラウドandroid 関係の開発に取り組む。資料調査とか読み込みが主でモノを作るのは環境整備くらいだったが。まずは何か1つを仕上げたい。


 定時で上がって神保町へ直通。そのころには雨が強まる。しまった、古い靴を履いてきていたのだった。歩くのに慎重になる。本を捕獲。明日は来なくても済むように。と言っても来てしまうんだろうが。それからサントリーホールを目指す。半蔵門線南北線と乗り継いで六本木一丁目。ほんの数十メートルだが雨に濡れられる。直結してくれれば助かるのに。数十年に渡って無数の人々が。それを妙な規制でもあったのだろうか、こんな作りになってしまったのは。


 さて、日本フィルの第622回東京定期演奏会ベートーヴェンのピアノ協奏曲第三番とスクリャービン交響曲第二番。コンミスは江口さん。東京定期で江口さんってのは珍しい。名曲や横浜では度々お見かけする。指揮は広上淳一。出てきたときに今までと印象が異なった。髪型か。先月に続いて坊主頭の指揮者だの。流行か?ピアノはファジル・サイで名前は知っていたが CD を買ったことも無かったので自分としては印象が薄かった。トルコ出身と言うことで今回の演奏会の後援にトルコ共和国大使館が名を連ねている。プログラムには訂正が入れられていて、それに追記としてあった。ふむ、後援は急遽決まったのかもしれない。単にミスかもしれない。それは分からない。で、出てきたとき、口を半開きにして呆けたような大男というのが初印象。プログラムの写真とは別人かと思ったな。20年くらい前のを使って居るんじゃないかねー。演奏が始まってもソロが始まるまでは唸ったり指揮の真似事していたりにやついたりと妙な動きをしている。しかしソロが始まると音に虜となった。もちろん唸り声とかはそのままだったが。腹の底まで響く音圧を感じたのは殆ど記憶が無いぞ。それでいて弱音はかすれずにいてはっきりと通ってきて、素早いパッセージも過たずに弾きこなす。かっちり感は、ふむ、感じさせ無かったというと語弊があるな。ちゃんと弾けていないように受け取られるから。ちゃんと弾けて居るんだ。しかしこっちが気にしていなかったというか。他の面で圧倒されていたというか。腕力からくる轟音をもっと色々と聴いてみたいと思った。たぶん、CDじゃ駄目だな。正確に言うとヘッドフォンでは駄目だ。大口径のスピーカーを使ったオーディオシステムで大音量で再生できる環境が無いと。ただ、ヘッドフォンでも腹にこたえる音を感じることが無いわけじゃない。やはり買い漁って片っ端から聴いてみるしかないか。ソリストが立ったときはソロのアンコールがある。ファジル・サイの自作でブラック・アースという曲らしい。ピアノの弦を手で押さえて民族楽器っぽい音を出していた。後で調律師は泣いていただろうな。CDも出ているようだ。


 終わって外に出てくると雨が止んでいた。気象レーダーの画像を確認すると1時間やそこらは降らないように見えた。ふむ、今考えると六本木一丁目から南北線で四谷に出て中央緩行線で帰宅すれば良かったな。何でメトロ乗り継ぎして新宿からバスで帰ったんだろう。スクリャービンでところどころ寝てしまって寝ぼけていたか。ううむ。